2019/04/02

教育の第一目的は真理の探求

令和世代って少子化で高い質の教育受けるだろうから、ゆとり世代が主な平成世代は比較されるかもしれないね。やっぱり遊びほうけていた連中には因果応報があるって話だ。平成世代(特にゆとり教育受けた人達)からは色々とんでもない目にあってきたが、次世代は確実にその衆愚っぷりを全否定していくだろうな。想像もしない形で。
 ゆとり教育を受けた人達の内で上等な部類ですら、「教養」、つまり学の本体でなく、「学歴」という就職手形を目的にしてる人達が多いなら、そして教養自体への関心も尊敬の念もかけらもないなら、それは彼らが知的に啓発されないまま体だけ年老いてしまった証拠である。就職手形を最短の努力で手にし、できるだけ最小の受験技術であとは適当に女遊び・男遊びして学生時代を過ごして、自称高学歴で驕りちらしている人間というのは、ゆとり教育以前にも多少あれいた。ある種の実学主義者だ。これを原義のsnob(部外者である靴屋といわれる)の訳語で俗物というべきだろう。
 学問の真義は、真理の探求それ自体にあり、学士号やら修士号やらを就職手形にするなどはもってのほかの愚考というべきものなのだが、商人の子として生まれ育ち、学門の入り口にも立たないまま、形だけ卒業した俗物は殆どがそれである。こういう人達は私立大学にとってはただの養分でしかない。真理の探求が学の根本目的なのだから、その志をもつ者が集まって学園を作ったというのが本来の大学、ピタゴラス教団、プラトン学園や、孔子の門下生といった人達の姿だった。さらに遡れば、ソクラテス、ブッダ、(多分)ユークリッドのよう、特定集団に属さず真理の探求がなされていることもあった。真理は大学で学べるとは限らない。
 現代人の内、ゆとり教育を受けた人達の一定数の現実を私が見ていた限り、彼らは自分のみた最上部類で研究室に属して探求するものだと思い込んでいた。それ以下は就職手形だか印籠にするつもりの俗物、それ以下だとサブカル漬けで学を侮蔑しており、更に酷いと拝金主義に耽り金以外はゴミといっていた。この世で真理がわからなければ、誰でも正しい知見をもちようもないはずなのだから、悉く世界を誤解する。また無論、知能の目安として学は使い様がない。現代人は先人の築いた道があるので高校生でもニュートン力学を履修するが、我々の知能が高くなったわけではない。真理はIQとも関係がない。認識力が一定よりある人なら真理(詳しさの程度はあるが)の前ではそれを理解できるのだから、全時代・全世界の全知識をまとめ、正しい生き方をするには真理の探求が前提でなければならない。このことが本来の教育で最初に教えられるべきことだ。集団教育という庶民の為の制度はこの質に達していない。ろくに真理が何かもわからないまま、一体、どう諸真理の総合が必要な善悪の判断をしようというのだ。幸福はアリストテレスによって最高善といわれているが、最高によい生き方をし、最も幸せな人生を送るにも、博物的な教養が必要なのだ。勿論それは金儲けや就職切符や学歴合コン(合同コンパ、合同companyの略で親睦目的での飲み会。目的には男女の出会い、しばしば婚前交渉としての性行為がある)とかと無関係である。
 既にゆとり教育は終わったから、後は生涯学習の中でその世代の教養水準を自ら高めるしかないのだろうが、知られているよう国際学力テスト成績(PISA)の結果からみるとゆとり世代だけ他世代より成績が悪化していた。令和世代はそれを反例にし、最初から真理探求という本来の目的で学問を学んでほしい。
 現代までに知られている知見で、多重知能仮説が最も有力な知能の特徴だと思われ、知能のよしあしは一般化できないのである。複数の知能の働きが共通していることがあっても、上下を一律に判断できるわけではない。つまり知能、脳は人それぞれ違うというだけで、特定の知能が高ければ別の面では低い。複数の分野で高い知能を示す人であれ、まったく別の分野では完全に無能であって、知能が後天的適応であるかぎり、人として永遠に全知はありえない。高知能と見られた特徴も別の観点からは低知能になる。よって教養は真理という点で複数分野にわたる知見をもっているという意味でしかない。教養人の知能は万能性を意味していないとこれでわかると思うが、同時に、その脳が真理という点でできるだけ多くの分野をよく学んであれば、かなり多くの状況に際し(全能でないが)間違った判断をする確率が下がることになる。これが総合的知能として道徳と呼ばれることになる能力なのだ。幸福に生きるにはより善い判断をし、社会に対しふさわしい態度をもっていなければならない。名誉以上の敬意は最善の人として聖人にしか与えられていない。結局、人類が最も崇敬に値する模範とみなしているのは聖人の一生であり、その生き方をするにはできるだけ多くの真理を学びとるしかない。

※このブログURLは2019年6月8日に
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