2019/03/25

自文化中心主義による地方差別は恥ずべきこと

(副総理の麻生太郎氏が札幌を「奥地」と形容したニュース(2019年3月25日の参院予算委員会中の答弁)について、脳科学者の茂木健一郎氏が、「特に不適切だとは私は感じません。文脈によるのではないでしょうか」とツイッター上でさえずったことに宛てて)
九州の人達は弥生時代に中国からわたってきた移民の末裔の方々が殆どですから、佐賀県のご先祖をもつあなたの自民族中心主義からみれば、北海道という先住日本人(アイヌ民族)の土地だった場所を奥地、と言っても違和感がないのかもしれませんが、多文化主義の観点からは間違った表現でしょうね。
 もしこの様な表現が「全体の奉仕者」である人物から出ても違和感がない、というなら、九州は先住日本人側からは僻地とか、奥地となるし、本州も天皇といった中国・朝鮮からきた移民に侵略された土地でしかないわけで、明治のこともですが茂木さんはエスノセントリズムを恥ずかしいと思わないのですか?
 くりかえしますが、全体の奉仕者という立場の、国会議員なり、大臣という特別公務員なりの人達というのは、単に九州北部の福岡県の代表という立場ではないのですよ? 自民族中心主義がかなり古臭い、近代以前の自己中心な妄想だったというのは今日明らかですけど、それを越えて国税を食んでるのです。天皇家という古代移民の末裔の人が、長い間、本州の関西地方や東京地方から全国を中華思想で見下し、自分の住処が中心だとのたまわってきましたよね。けどそれもただの幼稚な傲慢さの一種だった。勿論アイヌ・縄文民族が本来の先住権をもっているので、九州・関東関西はそこからいえば僻地なのですよ。端的に数十万年前から平和な北海道に住んできたのだが、本州だの九州だのから明治くらいに大量に侵略者がきて自称開拓といっていると。その人達(皇室や薩長土肥)は言語や文化までおしつけ差別してくるのだと。だから国連がアイヌ民族に先住権を与えてくれたのでしょう? あなたの佐賀県も有罪だよ。
 麻生太郎さんが鹿児島の大久保利通の末裔、妹さんは皇族に嫁いでいるということはご存知だと思いますが、要するにあなた方、九州地方の弥生系移民の末裔の人達が、中国からやってきた人達の子孫に過ぎないのに、日本の先住人のくらしを差別的に奥地だのとほざくのは、傲慢な愚かさに過ぎないのですよ。この麻生氏の奥地という形容は札幌をさしていっているから直接、アイヌをめがけていった言葉ではないけど、根底にあるのは明治時代に北海道を侵略した皇族や九州四国・山口・関西地方の人達の野蛮な自己中心性ではないですか? 同国の他人の立場で物を考えられないから、華夷秩序用語さえ正当化する。
 徳川側は何も悪いことしていないどころか、一緒に話し合って国会を開きましょうね、内乱してる場合じゃないですよと穏やかにいっているのに、薩長土肥や京都の人が冤罪かけて無理やり財産を強盗し、東日本・北海道沖縄まで無理やりテロをしかけて侵略しましたよね? 150年前に。まだ反省してないの? ついでにまた書いておくが、茂木さんはいつも間違えてるけど、徳川側で御三家水戸は近代化に先駆けていたんですよ? 斉昭公が進んで近代化しようとしたから幕府も銃や大砲、軍艦など近代兵器をもっていた。最後の将軍の慶喜公も水戸出身だけどフランス式軍制で近代化していた。薩長がテロしただけだ。慶喜公は水戸の徳川家で、光圀公以来、尊王の家訓があるのだから、万が一、幕府vs皇室になったら皇室につけよ、と父親から庭で子供の頃からいわれていたので、皇軍と戦うのは自分の本意でないといって禅譲した(当人がいっている)。実は薩長の悪意あるテロだったのだけど、あなたはテロを擁護する。
 坂本龍馬は大規模な内乱で日本人が大量死するという悪質な薩長テロの原因になった共謀者の一人で、外人から武器を輸入し山口県や鹿児島県のテロリストに横流ししていましたよね? それは今日の概念でいえば共謀罪、内乱罪、外患誘致罪であるから、死刑になりますよ。なぜあなたは大犯罪を美化するの?
 なんでもかんでも司馬遼太郎みたいな小説家がついた嘘を鵜呑みにするなんて、あなたの歴史観が大層歪んでいて、しかもその歪みがなんでもかんでもあなたの母親の出身地であるところの佐賀県中心になっているからこそ、この件でも、北海道先住から見たら九州が奥地なのに、「違和感がない」なんていう。他人の立場で物を考えるという知能は、恐らく生まれつきある程度違うのかもしれない。だからあなたは北海道を違和感がなく奥地といい、自分のルーツがある佐賀県を中心だと考えているのかもしれない。でもそれは、本当に恥ずべきことだよ。天皇皇族もその点では大ばか者にすぎない。勿論薩長土肥もね。
 百田さんの『日本国紀』は色々間違いが指摘されてるみたいだが、慶喜公は公伝中の彼自身の発言で、坂本龍馬という人は明治以後周りにいわれるまでいたかどうかも分からない、全然知らない人だといっている。それどころか将軍就任時点で大政奉還を考えていたといっている。戦中八策が原因は小説の嘘だ。『日本国紀』は幕末史のこんな初歩的な点を含め、史学とみて決して実証的・考証的ではない色んな間違いがあるというのに、日本を擁護してるからいい書物だみたいなことを茂木さんはいったよね。これは後生に大変禍根を残す言動だ。影響力がある有識者と思われてるんだから是非慎重に発言して頂きたい。
 ただこれまでの茂木さんの言説をみてきたかぎり、これからきちんと幕末史について学びなおし、薩長史観にくみこまれたあまたの悪意ある虚構を自身の常識からとりのぞく、という知的作業ができるとは私にはちょっと思えない。だからもう諦めている。しかし自文化中心主義は恥ずべき蛮風とは伝えておく。「北」海道、とか、「陸奥(みちのく、または朝鮮語の奥という意味でむつ)」とか、「東京(京都から見て東にある大都市)」「東北(京都から見て東の更に北)」といった華夷秩序用語は、飛鳥から江戸時代頃までの皇室が恥ずべきエスノセントリズムに耽っていた証拠だよ。北海道人も気づいてないの。

※このブログURLは2019年6月8日に
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