2019/02/14

小沢一郎氏の悪夢に関する皮肉は一つの英雄詩である

小沢一郎氏の「安倍晋三氏にとって民主党政権が悪夢であったなら、もう一度、安倍氏に悪夢を見てもらうしかない」という趣旨の発言(2019/2/12、自由党定例会見)について
きちんと元の発言を辿ればわかると思いますが、これは現状の安倍政権が真の悪夢だという皮肉であって、安倍政権から見れば悪夢⇔日本国民から見たら目覚め、となる政権交代を何とか実現しようじゃないか、という小沢氏の意図だと思いますね。
 私は福島原発の近くに事故以後も住んでるが、自民党にもどってからの方が悪夢です。何しろ福島原発事故はまだ収束してないが、安倍氏は嘘をつき収束したといい、その後は放置されています。その上、無反省にすぐ近くの東海第二原発(東京都の会社、日本原電の所有物)へ再稼動を認可までしている。もともと、福島原発など旧式原発の点検保守を国会答弁で安全とのたまい怠っていたのは安倍氏でした。あるいは原発を全国にばらまいたのも自民党でした。
 たまたま大震災と大津波がきたのが民主党政権時でしたが、科学的思考力がある我々現代人が天譴論を信じるはずもないわけです。雇用状況の回復がはじまったのは、リーマンショックも重なっていましたが麻生政権でどん底まで落ち、福祉等へ選択的に公共投資を行った鳩山民主党時代からでした。菅直人政権が暴走してしまったことと(長州閥を気取る安倍氏と彼は自称同郷ですが)震災がたまたま重なったのは不運だったと思います。菅直人政権は脱原発を最も早く実践しつつあったということが、彼の功績では最大のものかと思います。命と金は比較できるものではありません。これは人としての良識の有無です。
 大震災は自然界の偶然によっているものですから、当時の政権の様子と同一視する中世人の様な妄想は、私にはできません。
 野田政権を経て、安倍政権にもどってから、原発再稼動がつづき、事故の反省は何も行われないまま、目先の株価を国税による買い上げ操縦で吊り上げるといった朝三暮四の手法で、扇動され易い国民の一部を騙す経済政策がとられました。日本株の投資家は資産を上積みできたが、庶民の景気は低迷しました。
 私がみてきたかぎり、より政治として悪夢に近いと申しますか、悪夢より更にひどいのは、菅政権より寧ろ安倍政権だったと思います。特に違憲立法と思われる秘密法、共謀罪、退位法を連続で強引に可決させ、法治国家の体裁すらとらなくなったのは近代国家以前への逆行でした。安倍氏は紛れもない独裁者です。外交面では沖縄県の辺野古を米国へ、北海道の北方領土をロシアへ進んで譲渡しつつ、近隣諸国との緊迫した対立関係や米軍依存度を更に深め、GHQ以来のアメリカ属国化と領土売国を同時にしていたのが安倍政権でした。経済面では共産化(日本企業国有化)を進め、市場の効率を害してしまいました。少なくとも、東電の国有化によって、世界最悪の大公害を起こした会社をいまだに存続させているばかりでなく、そこから多大な政治献金を受け、事故を再び起こす可能性がごく高い近隣の老朽化した原発の再稼動を実質的にあとおしするなど、反国民的で悪夢の恐怖政治が安倍政権下の史実だったと思います。
小沢氏「彼(安倍晋三氏)にとってはそう(悪夢)だろう。それなら、もう1度、(首相には)悪夢を見てもらうしかない」
小沢氏の同発言は、国民が悪夢を見るという意味ではなく、「安倍晋三氏という独裁者にとって、反国民的な恐怖政治をさらに維持できるという果てしない独裁の野望を打ち破られ、善政を求める国民の勝利が果たされる」という英雄的・革命的な意味でしょう。小沢氏を正義の主人公と見、悪の大魔王を安倍氏と捉えれば、同発言の意味が理解できるのでは。それが単純化した見方だというのは分かっていますが、小沢氏は英雄詩的な意味で「悪夢」に関する皮肉を言われたのだろうと思います。