2019/02/08

遠い異見を好みよりよく考え直すこと

愚者の中では、自見(自分の意見)からの遠さが愚かさと知覚される。自己中心性の偏見が激しいのが愚者の脳である。私はその種の人が、相対主義者であることを何度も見た。いわば彼らは賢愚や客体的知識を見分けられない言い訳に、意見の違いを無批判に全て主観的なものと見なし、同列に評する。
 賢者が賢いとしたら自見からの遠さの中に、有意をみいだす能力の故にだろう。無知の知といわれる知見の可塑性が、排中律を含む(が故に全ての場合の相対主義に陥らない)ある体系性をもつ時、それが賢さと呼ばれる。
 賢者である為には自見からなるだけ遠い異見を好んで見聞きしなければならない。しかもそれが自己の考え方という体系性をできるだけよりよい方へ変えていくものでなければならない。寛容さとして知られる特徴が低い脳は、このことがうまくできない。そのため独断的な確証偏見の正当化に耽り易くなる。